WOWOW加入雑感

昨年末にいわゆる大画面テレビを買って、せっかく画面も綺麗になったのでいい映画とかも見たいなと思って色々調べていたところ、最終的にWOWOWにたどり着いた。

  • TSUTAYA DISCASみたいな、オンラインレンタルは、正直選ぶのがしんどい。「手間」の部分のコストが大きいし、偶発的な出会いが作りにくくて、映画情報に詳しくないとダメ、という気がする。
  • CATVまでいくと、ちょっとコンテンツの供給量が過剰。見たいモノを探すのがそれなりにしんどいし、そこまでテレビにかじりついているわけでもないので、消費しきれない。消費しきれなそうなのにちょっと値がはるのでコストパフォーマンスがよくない。
  • 近所でDVDレンタルとかは正直めんどい。

というわけで、WOWOWくらいの質/量のコンテンツで月額約3000円くらい、というのが自分には色んな意味でちょうどいいらしい。

加入して思うのは、WOWOWというのは一種の「雑誌」だなーっていうこと。
地上波では見られないわりと良質な、かつ、あちらが勝手に選んだコンテンツを編成して電波で届ける雑誌。
そう思ってみると、案外値段的にも悪くない。


結果としてウチのテレビは映画と音楽ライブの録画再生専用機となり、地上波放送はたまにしか見なくなってしまった。
で、たまに地上波を見ると、その面白くなさが妙に際立ってしまって、より一層見る気をなくしてしまったり。

なんかこの辺の感覚に、ネット方面にも活かせる何かが潜んでいるような気がしているのだけどいまいち収束しない。

コンテンツとコンテナ

たとえば「音楽CD」というものを考えてみるときには、それは「録音された音楽」(コンテンツ)と「それを伝播させるための箱(CDおよびジャケット、ケース、流通含めて)」(コンテナ)という感じで分けて考えるのがよいと思っている。

CDの売り上げ不振が叫ばれて久しいようだけど、正直、今の時代を背景にしてみると、CDというコンテナは非常に時代遅れで競争力が弱い。特にデジタルデータ(MP3など)というコンテナに対しての競争力はあまりにも弱い。たとえば以下のような点。

  • 「欲しい」と思った瞬間にネット経由で手に入る
  • 場所をとらず、大量のものを一度に運搬できる
  • 友人にすぐに送信できる

…とかいう話はもうさんざん言い尽くされてると思うけど。
そもそもCDというのは、レコードより「便利」という点で受け入れられてきた部分が大きいし、レコードだって「便利」という理由で受け入れられてきたんだろうと思うし。CDに支払っているお金のうち多くの部分はその「コンテナ部分の便利さ」に対して支払われている、と考えるとわりと色々腑に落ちる。その辺わかってれば、音楽業界自身が先にiTSにたどり着いていたんじゃないかと思う。iTSに自らたどり着けなかった以上、取り分が減るのは仕方ない。それを嘆くよりも、iTSよりももっと便利でもっと楽しい音楽のコンテナを作るとか、何か考えるべきだと思う。


ただ、デジタルデータは複製コストが限りなくゼロになることに伴い、需要と供給という基本原則を当てはめるならば市場価格は限りなくゼロに近づかざるを得ない(その価格の出し方がそもそもどうか、という考え方もあるけど)。その辺ふまえて(基本的に価格は限りなくゼロに近い、という前提で)どうやってコストの回収をするか、については今のところ4パターンくらい、これまでにあったやり方で使えそうなのがあると思っているのだけど、さてなんでしょう。

屋号を変えました

これまでzk designという屋号でがんばってきましたが、やりたい方向とずれてきた気がしていたのもあり、今年から「engawa」という屋号のもとにがんばっていくことにしました。

サイトはこちら:http://en-gawa.net/

今後は「クリエイティブ」というよりはより実用的なものの方向と、
あとはどうしても運命的に離れられないと実感した音楽や電子書籍みたいなコンテンツ分野に近いところ、
を両輪にしていく方向に少しずつ軸足を移していこうと企んでいます。
それに近いジャンルのお仕事のお話などありましたらぜひお声かけください!

で、このzk_diaryについてですが、今後はWeb制作まわりのテクニカルな話などは基本的にengawa blogに集約して、このはてダは主にメモ的に雑多なことを記録したり、音楽配信電子書籍とかいったメディア系の思索を垂れ流す場所にしようかと思っています……が、最近のはてなはどうもいまいちアレな感じなのでどうなるかはわかりません。
ちなみにもっとどうでもいい(≒世間のニーズを全く無視した)メモ的な思考は裏ブレtwitterあたりで展開しております。

今後ともどうぞよろしくお願いします!

AIRパッケージにでかいファイルが入ってるとインストールに失敗することがある。

ここに何か書くの久しぶりですが。

ショールームに置くタッチパネル用のコンテンツをAIRで作ってまして、無事完成〜と思ったら実機でなぜかインストールがうまくいかない。

エラーメッセージは

>エラーが発生しました。
>AIR ファイルが破損しているためアプリケーションをインストールできませんでした。アプリケーション作成者に問い合わせて、新しい AIR ファイルを入手してください。

同じようなAIRアプリを3つ同時に作っていて、ほかの二つは問題ないし、問題のあったものもウチのPCや友人のMacでは問題なくインストールできるので、破損ということはないはず。おかしいなーと思ってたら、原因はどうも.airパッケージ内の巨大なFLVファイル(160MB)のせい、だった模様。
そのFLVファイルを抜いてパッケージしなおしてみたら無事インストールできました。(※FLVは後でインストールしたフォルダに追加した)

で、その後気持ち悪いので色々チェックしてたんですが、どうも.airファイル内に150MBオーバーくらいの大きなファイルを入れてると、マシンのスペック(主にメモリ量?)によってインストールできなくなる事があるみたいでした。

ちなみにその時のインストールログにはこんなエラーが記録されてました。errorID=1000ってメモリ不足?なのかな。

>failed while unpackaging: [ErrorEvent type="error" bubbles=false cancelable=false eventPhase=2 text="Error #1000" errorID=1000]


40MBくらいのファイルを5個くらい入れて試したときは特に問題なかったので、1ファイルあたりのファイルサイズの問題の模様。とりあえず、ネット配布前提じゃない場合だと、長尺の映像とかで結構なサイズのファイル使うこともなくはないと思うので、そのうちなおったら嬉しいなー。(※自分が何かの手順を間違えている可能性もなきにしもあらず)

自宅で仕事してる人にはソトアサっていいかも

最近一時期生活リズムが乱れに乱れた事があり、体が資本の自宅警備員フリーランスとして、これはいかんと思いあれこれやってたのですが。
ふとソトアサ(朝ご飯を外で食べる)してみたら思いの外いい感じだったのでちょっとまとめておいてみる。

ソトアサのよいところ

目が覚める
外に出て朝日を浴びると、それだけで一気に目が覚める。さらに店まで歩くことで目が覚めた上にご飯食べる事でさらに目が覚める。
軽く運動になる
自宅で仕事をしていると、通勤がない分だけどうしても運動不足になりがち。ちょっと距離のあるところで食べるようにすると、軽く運動にもなる。ついでに血の巡りがよくなるせいか、仕事の能率もちょっと上がる気がする。
仕事の導入がスムーズ
ご飯を食べて戻ってくると、自宅なんだけど会社に出勤する気分?になって、仕事やるぞ、という気分に切り替えやすい。
わりと安い
朝食メニューはどの店でも比較的安めに設定されているので、そこそこしっかり食べてもわりと安いことが多い。
店が空いてる
朝はわりと空いてる店が多いので気楽。

よくないところ

選べるお店が非常に少なくて、飽きやすい
早朝から開いている店というのがそもそも少ない上に、メニューもわりと似たり寄ったりなので、わりとすぐ飽きるし、栄養的にもどうか、というのはあるかも。その辺りは朝食メニューじゃない通常メニューたのむとか、朝から開いてるパン屋さんでパンかってきて自宅で食べるとか、飽きない工夫をするとよさげ。

ソトアサで使えるお店とメニュー

とりあえずこの数週間で利用した店を中心に、朝ご飯を外で食べる時に使えそうなお店を適当にまとめてみる。

丼もの系チェーン店

24時間やってる丼ものチェーン店には、大抵リーズナブルな朝定食メニューがある。メニューはだいたいどこも似たり寄ったり。ごはんと味噌汁と卵、とか超シンプルな内容ならで300円以下のメニューのある店も。

ファーストフード系

朝ご飯と言えば朝マック? この辺も試してみたけど、どうしても「しっかり食事」という感じがしないので、個人的にはちょっと微妙。ハンバーガーとか好きなら非常に使えます。

ファミレス

ファミレスも24時間やってる店の場合はモーニングメニューがある場合が多い。店舗によってやってなかったり、モーニングメニューの時間帯もチェーンによってまちまちなので、事前に確認はしたほうがいいかも。ドリンクバーつきでわりとリーズナブルなメニューもあったりするので、仕事前に本とか新聞とか読みつつのんびり朝ご飯、というときには非常にいいなーと思った。

カフェ、喫茶店

「ソトアサ」でググって出てくるブログなんか見てるとやっぱりカフェ的なところでモーニング、が王道の様子。個人的には、コストパフォーマンス的にも微妙なのと、コーヒーがそんなに好きじゃないのであまり利用しない。けど早い時間から開いてる店も多くてモーニングらしいモーニングが食べられるのはやっぱりカフェ系のお店。

ホテルの朝食とか

高そうだから無理(笑


他にいいお店とかナイスな朝の過ごし方をご存じのかたいたらぜひ教えてください

google waveをなんとなく腑に落ちきらないまままとめてみる

google wave、なんか面白そうなんだけどまだ自分の中で全体像があやふや。とりあえず動画見て、APIとかプロトコルとかのドキュメントを一部斜め読みしてみてなんとなく把握したことをメモがてら何となくまとめておいてみる。ここは違うだろ、とかツッコミいただけるとこれ幸い。

動画:http://www.youtube.com/watch?v=v_UyVmITiYQ
APIドキュメント:http://code.google.com/intl/ja/apis/wave/
プロトコルドキュメント:http://www.waveprotocol.org/

概要

要するにサーバにひとつのXMLなドキュメント置いといて、そのドキュメントを同期的/非同期的にたくさんの人で書き換えできて、編集されていく様子もリアルタイムに共有できる高機能wikiみたいなもの、と勝手に理解した。

web上のコミュニケーションは、WikiにしてもBBSにしてもメールにしてもIMにしても、Google docs共有にしても、結局のところ

  • 誰かが何らかのコンテンツ(誰かに対するメッセージとか何かの文書とか画像とか)作って投稿する
  • それに対して誰かがレスポンスとしてコンテンツ(返信メッセージとか文書の修正指示とか画像とか)を発信し返す

っていうことをひたすら繰り返しているだけ、という見方ができる。その視点に立てば、WikiもBBSもメールもIMも、結局全部やってる事はみんな同じ。ただそれが同期なのか非同期なのか、どういうプロトコル経由するのか、どこにメッセージが蓄積されるか、どう表示されるのか、が違うだけ。
でもやってること同じなんだったら、じゃあそれ全部同じものとして扱うようにしちまおうぜ、っていうのがwaveなのかな、と。

だから、これは別にメールをリアルタイム化しようとかいった話じゃなくて、wiki的な発想をベースに同期的コミュニケーションも非同期的コミュニケーションも、何もかもを全部同じものとして扱う、ってことなのかなー、と。

たとえば今だと、何か相談ごとがあってIMでメッセージ送ったときに、相手からレスポンスないとあきらめてメール打ったりとかっていうこともあるけど、これがwaveの場合はそのIM/メールの境界がなくなる。メッセージを送った時、相手がPC前にいたらそのままリアルタイムでチャットみたくメッセージのやりとりできるし、相手が寝てたら普通のメールみたく返信が明日になる。その両者に区別がない。

んで、仕組み的にIM的な事「も」実現するために基本リアルタイム送受信なので、そこに翻訳bot仕込んだりとか、IM周辺にあった色々な仕組みも仕込める。

あとは基本的にサーバ上に保存されているのはXMLなので、それをどう入出力/表示するかは自由。ゲームもできるし写真共有もできる。XMLで表現できればなんでもおk。

で、ユーザはそれらをwaveの枠の中で一元管理できる、と。

とにかく色々な枠を取っ払う試みなのかな、という印象。

あと、いくつかAPIとか規定されてるけど、それらについては

  • Robotsは、だれかが何かを書いた時に自動的にそれをどうにかするbot。自動処理係。
  • Gadgetsは、wave上でどうデータを入力してそれをどう出力するのかを規定するもの。チェス用のメッセージ入出力させて、チェスの盤面を出力すればチェスになる。ある種のテンプレート機能のような、wikiプラグインのような、なんかそんなイメージ。
  • Embedは、wave上でのコラボの結果を、外部にパブリッシュするための仕組み。XSLTとかに近い?イメージ。

とかかな、と思ったんだけど……さてどれほど正確なものやら。

どう使う?

正直まだ「これは」というのは具体的にイメージ沸いてない。
遠隔ペアプロとか、共同執筆とか、ターン制のゲームとか、wikipediaがこんな感じで編集できたらどうかとか、音楽の遠隔での共同制作に使えないものかとか、印刷物の原稿制作からデザインから校正とかなんかまるっとまとめてこれで共同作業できないかとか、エロだとどう使えるかとか色々考えるけど明快にこのプラットホームがマッチするシーンがまだつかみきれない、というかまだやっぱり十分に理解できてないですねどうやら。

とりあえずコンセプト的にもわりと共感できるところだし、色々使いどころはありそうな気がするので色々情報集めつついい流れができそうならアイディアとか練ってみたいところ。

普段接する情報メディアの特性と音楽の隆盛

図書館で借りてきた「ポピュラー音楽は誰が作るのか」っていう本読んでて「ラジオによって曲が広まった」とかいう昔の事例見てふと思ったんですが。普段接してるメディアの特性と音楽の隆盛の相関、みたいのを分析してみたら面白そう。

昔の主要な情報源って、「ラジオ」「テレビ」「新聞・雑誌」だったと思うのですが、「ラジオ」はまさしく音声によるメディアだし、テレビも音声がある程度のウェイトを占める。どこかしらに必ず音楽入ってたし、ラジオの場合なんか、音楽こそが主要なコンテンツのひとつだったりした。ので、音楽というものの伝播役としては最適だったんじゃないかという気がする。

一方で現在主流になっている?情報メディアは「テレビ」「インターネット」「ケータイ」で、テレビはともかく、後者二つは音がなくても成立するもの。ネット上で音楽も流通はしてるけど、それに触れようとしたら、どこかに自分から取りに行かないといけない。

って事を考えると、いかに今音楽の流行を作るのが難しいか、みたいな事もなんとなく見えてくるような気もするし、動画サイトとかアニメとかが音楽の流行の一部を作ったりする流れも、なんとなーく腑に落ちる気はする、かも。