「生演奏」に"回帰"、ではないんじゃないかな

http://blog.livedoor.jp/domesaka/archives/1094378.html
http://www.su-gomori.com/2010/05/post-492.html

「音楽は再び「ライブ」へ回帰する」ってあって、世間的にもCDはもうだめだ、ライブじゃないと、みたいな事言う人もそれなりにいるけど、前からそれはちょっとばかし違うんじゃないかなと思ってる。

「生演奏」の意味の「ライブ」じゃなくて、要は「より直接的に、場/体験などを共有できる」ていう意味での「ライブ」に進んでいくってことなんじゃないかなと。「直接的に場/体験などを共有」ができれば、その中身はなんだっていい。

これは某ニコニコ動画周辺で音楽活動をして、同人文化に近いところであれこれやってみて思ったことなのだけど。

たとえば先日何かの間違いで一般流通のコンピレーションCDに自作曲を一曲を収録いただく機会があって、それを通じて、CDっていうのは作る側としてもあまり面白いメディアではないなと思った。なぜかというと、CDって曲を作ってから世に出て反応がもらえるまでが長いし、聴いた人の反応があまり作り手に届いてこないし、聴いてくれてる人との距離がすごく遠く感じたから。

ニコニコ動画だったら、曲を作って、できあがってすぐにアップして、twitterや動画のコメントでレスポンスがもらえる。すごいライブ感。これもある意味では「曲を公開する」ということが「ライブ」みたいになってる気もする。

同人イベントでCD作って出すっていうのもそう。作り手としては自分の曲を聴いてくれてる人の姿を見て声を聞けて。聴き手も好きな作り手さんに会ってその手から直接CDを受け取って。要するにCDを売るという「ライブ」。

twitterにしたってustにしたって、とにかく「直接つながって共有」できるものが今は愛されてる。間にあったちょっと余計だったものが取っ払われて、作り手と聴き手が直接に近いかたちでつながる。つながるためのいい手段もたくさんあるし、今後ももっと面白いものがどんどん出てくるだろう。

「音楽業界」というものが今後どうなるかは知らないけど、とりあえず個人的にはいち音楽バカとして、とても素敵で面白い時代が来たとワクワクしている。