TDC展

今日は代々木公園で会社関係の花見だったわけですが、その前にTDC展見に行ってきた。
何だろう。確かに面白いものはあるんだけど、何か「展示として」すごいイマイチ。というのは、展示されていたものが「作品」だけで、その後ろにある文脈についての説明がほとんどなかったから。

こういう「デザイン」系の展覧会に行くといつも思うんですが何であれ、バックグラウンドの説明がないんでしょうね。

「デザイン」っていうのは、大抵何かしらの目的があって行われることで、たとえば「●●のショップのリ・ブランディングのために作ったもの」「●●というイベントのポスターで、××のターゲット層を意識して作ったもの」とか、必ずそういう「事情」とか「裏」があるはずなのです。で、その「目的」がわかってはじめて「その目的に対してこういうやり方をするのか。ああ、これは凄いアイディアだ」「これは良質なデザインだ」「イカしたタイポグラフィだ」「いいロゴだ」っていう「評価」ができる。

少なくとも自分は、「デザイン」の範疇にあるものについてはそういう評価の軸を基本にしてものを見ているので、ただカッコよく文字が並んでるの見たところで「だから何なんだ」としか思えない。(ああ、こういう表現方法があるんだな、という「アイディアのリソース」にはなり得るけれども)

その辺りのことをもうちょっと考えて展示してあったら、多分あそこにあったものは格段に刺激的で、ものすごく勉強になる、重要なリソースたりえたと思う。

実際、Les Suen氏の本、実物が展示されてるのを見たわけですが、先日のTDC DAYでの話がなかったら「何この本」で終わってた可能性もかなり高いしなぁ…。