VOCALOIDって、動画投稿サイトを前提にするとシカケとしてよくできてるなー、という話。

この夏に初音ミク買って、密かに何曲か作ってニコニコ動画に投稿とかしてみたりしてたんですが、「ニコニコ動画に投稿」っていうのを前提にすると、「VOCALOID」ってよくできたシカケだなー、と妙に実感したので、(#多分誰かがとっくに同じようなこと書いてるだろうけど)そんなことをちょっとだけ書いてみる。

「動画」というコンテンツを作り上げようとする場合、「絵」と「音」の両方があるのが望ましいのだけど、その両方に長けてる人というのはあまり多くない。そのため、ニコニコ動画とかで「動画」を投稿することを前提にすると、「絵だけ描ける人」「音だけ作れる人」にとってはどうしても参入障壁が高くなってくる。

そこでVOCALOIDなんですが、VOCALOIDは「音楽ツール」でありながら、「バーチャルアイドルシンガー」というキャラクター性が付加されていて、かつ二次創作が許されていることもあって、「音」「絵」がともに生まれやすい土壌がある。それに「動画投稿サイト」という発表の場が加わることで、「動画」という形での「音」と「絵」のコラボレーションが非常に発生しやすくなってくる。VOCALOIDが双方の接点として非常によく機能してる。

たとえば自分の場合でも、元々はそこまでイラスト方面に強い興味があったわけじゃないのだけど、初音ミクを使った曲を作って、動画を投稿しようとした事をきっかけに、piaproとかpixivとかでイラスト色々見たりして、絵師の人に自然と興味が沸いたり、とかいうことが実際にあったわけで。作る人の間でウケがいいのも頷けるなぁ、と妙に実感してしまった。

そう考えてみると、ニコニコ動画で人気の高いジャンルである「東方」も「アイマス」も、「音楽」が役割として結構重い位置にあるというのが共通していて(もちろん二次創作を許してる、っていうのもかなり大きいとは思うんですが)、そのあたりがニコニコ動画という「動画を公開して楽しむ場所」での精力的な創作活動を支えて人気を集めてる一つの要因なのかもしれないなー、とかふと思ったわけです。

というわけで、絵を描く人にとっては二次創作しやすく、かつ、音の人も参入、コラボしやすい舞台装置を何か構築できれば、新たな一派としてニコニコ動画などの動画サイトでウケる可能性はあるのかもしれない。いや知らんけど。