そこに「文化」はあるのかい?

VOCALOID界隈が賑わってて色んな議論とかもあって面白いところなのですが、id:kanoseさんのこの記事
音楽に出会う場がオリコンのランキングからニコニコ動画のランキングに変わっただけじゃないの?
mF247とかmuzieとかインディーズの話が出てたのを見てなんとなく思ったこと。

なんというか、「文化」があると言えるかどうか、みたいな違いなのかなと思うのですが。

VOCALOID界隈は「文化」だし、ニコニコ動画界隈も「文化」って呼べる気がする。違う言い方をすると、VOCALOID界隈やニコニコ動画周辺を一つのコミュニティとして見た時に、その場にいる人の価値観とか嗜好とかにわかりやすい共通点が見える、というか。

muzieにもmF247にも「コンセプト」はあったけど、それをまるっとまとめられる「価値観」(なにを面白がってる人々か、みたいな)がよくわからない部分があって、「特定の嗜好の人の集まり」としての「文化」にはつながっていかなかった気がする。

人って単に「最小限の手間で最大限に面白いもの/状況が手に入るところ」に行きたがるものなのかなー、っていうことを最近よく思っていて(やっぱりランキングをベースにコンテンツを見る人が多いこの状況とかも含めて)、その前提で自分の居心地のいい場所を探すとすると、「文化」っていう指標はわかりやすくていいと思うのです。

初音ミク」だったら「初音ミクの声とキャラクター」がアリなのかナシなのか、「ヴィジュアル系」だったらあのファッションとか世界観とか音がアリなのかナシなのか。「渋谷系」だったら(以下略)
そういう「何を面白がってる人々なのか/何を面白がる場所か」がコミュニティの外から見ててもわかりやすいっていうのは大事なんだろうな、と。
たとえばその場に行って、そこで気になったものとかランキング上位にあるようなものをいくつか見るだけで、そのコミュニティの価値観が判断できれば、新規参入者にとっても参加したいか判断しやすいし、また、合う人が入って来ればまた場としての「濃さ」も増すし、コミュニティ内の人々の満足度も上がる。

もちろんそういう「○○系」というのは後付でつけられるものですし、人が集まるから文化ができる、というものでもあるのでニワトリが先か卵が先か、みたいな話でもあるのですが。とりあえず、何かのコンテンツ系サイトとかいわゆるCGM的なものとか作るとしたら、文化を創るつもりでやるか、文化がうまれやすいシカケを含めるとか、何かそういう発想でのシカケ作りが大事かもしれないなー、と。いやわからんけど。