google waveをなんとなく腑に落ちきらないまままとめてみる

google wave、なんか面白そうなんだけどまだ自分の中で全体像があやふや。とりあえず動画見て、APIとかプロトコルとかのドキュメントを一部斜め読みしてみてなんとなく把握したことをメモがてら何となくまとめておいてみる。ここは違うだろ、とかツッコミいただけるとこれ幸い。

動画:http://www.youtube.com/watch?v=v_UyVmITiYQ
APIドキュメント:http://code.google.com/intl/ja/apis/wave/
プロトコルドキュメント:http://www.waveprotocol.org/

概要

要するにサーバにひとつのXMLなドキュメント置いといて、そのドキュメントを同期的/非同期的にたくさんの人で書き換えできて、編集されていく様子もリアルタイムに共有できる高機能wikiみたいなもの、と勝手に理解した。

web上のコミュニケーションは、WikiにしてもBBSにしてもメールにしてもIMにしても、Google docs共有にしても、結局のところ

  • 誰かが何らかのコンテンツ(誰かに対するメッセージとか何かの文書とか画像とか)作って投稿する
  • それに対して誰かがレスポンスとしてコンテンツ(返信メッセージとか文書の修正指示とか画像とか)を発信し返す

っていうことをひたすら繰り返しているだけ、という見方ができる。その視点に立てば、WikiもBBSもメールもIMも、結局全部やってる事はみんな同じ。ただそれが同期なのか非同期なのか、どういうプロトコル経由するのか、どこにメッセージが蓄積されるか、どう表示されるのか、が違うだけ。
でもやってること同じなんだったら、じゃあそれ全部同じものとして扱うようにしちまおうぜ、っていうのがwaveなのかな、と。

だから、これは別にメールをリアルタイム化しようとかいった話じゃなくて、wiki的な発想をベースに同期的コミュニケーションも非同期的コミュニケーションも、何もかもを全部同じものとして扱う、ってことなのかなー、と。

たとえば今だと、何か相談ごとがあってIMでメッセージ送ったときに、相手からレスポンスないとあきらめてメール打ったりとかっていうこともあるけど、これがwaveの場合はそのIM/メールの境界がなくなる。メッセージを送った時、相手がPC前にいたらそのままリアルタイムでチャットみたくメッセージのやりとりできるし、相手が寝てたら普通のメールみたく返信が明日になる。その両者に区別がない。

んで、仕組み的にIM的な事「も」実現するために基本リアルタイム送受信なので、そこに翻訳bot仕込んだりとか、IM周辺にあった色々な仕組みも仕込める。

あとは基本的にサーバ上に保存されているのはXMLなので、それをどう入出力/表示するかは自由。ゲームもできるし写真共有もできる。XMLで表現できればなんでもおk。

で、ユーザはそれらをwaveの枠の中で一元管理できる、と。

とにかく色々な枠を取っ払う試みなのかな、という印象。

あと、いくつかAPIとか規定されてるけど、それらについては

  • Robotsは、だれかが何かを書いた時に自動的にそれをどうにかするbot。自動処理係。
  • Gadgetsは、wave上でどうデータを入力してそれをどう出力するのかを規定するもの。チェス用のメッセージ入出力させて、チェスの盤面を出力すればチェスになる。ある種のテンプレート機能のような、wikiプラグインのような、なんかそんなイメージ。
  • Embedは、wave上でのコラボの結果を、外部にパブリッシュするための仕組み。XSLTとかに近い?イメージ。

とかかな、と思ったんだけど……さてどれほど正確なものやら。

どう使う?

正直まだ「これは」というのは具体的にイメージ沸いてない。
遠隔ペアプロとか、共同執筆とか、ターン制のゲームとか、wikipediaがこんな感じで編集できたらどうかとか、音楽の遠隔での共同制作に使えないものかとか、印刷物の原稿制作からデザインから校正とかなんかまるっとまとめてこれで共同作業できないかとか、エロだとどう使えるかとか色々考えるけど明快にこのプラットホームがマッチするシーンがまだつかみきれない、というかまだやっぱり十分に理解できてないですねどうやら。

とりあえずコンセプト的にもわりと共感できるところだし、色々使いどころはありそうな気がするので色々情報集めつついい流れができそうならアイディアとか練ってみたいところ。