『ウェブはバカと暇人のもの』
図書館で借りて読んだんだけれども、タイトル通り中身も色々身も蓋もなくて面白かった。なんというか、ものすごくリアルで現実的。特に「フツーの人」を相手にWeb上でサービスやってるとか、広告とか作ってる人ならば読んでおいて損はない、と思う。
調布市立図書館の本を検索するブックマークレット作った。
読みたい本をみつけたときに毎度図書館のサイトに行って検索するのが面倒だったので、選択した文字列でもって調布市立図書館の蔵書を検索するブックマークレットを適当に作ってみた。Firefox最新版でのみ動作確認。IEでは動きません。…というかそもそもこんなニッチなブックマークレットにニーズないですねそうですね。
javascript:(function(){var%20d=window.getSelection();if(d){var%20script=document.createElement('script');script.charset='UTF-8';script.src='http://static.zkdesign.jp/lib/js/ecl.js';(document.getElementsByTagName('head')[0]%20||%20document.body).appendChild(script);setTimeout(function(){if(EscapeSJIS){window.open('http://www.lib.city.chofu.tokyo.jp/cgi-bin/search?ITEM1=AB&COMP1=3&KEY1='+EscapeSJIS(d.toString()),'_blank');}else{setTimeout(arguments.callee,100);}},100);}})();
何気に外部JS読んで動かしてみたりとかあれこれいい勉強になりました。
音楽産業は結局のところサービス業か
コンテンツに付随する価値(http://wordpress.rauru-block.org/index.php/1914)
を拝見して。AmazonやiTunes storeをあくまで「手間を省くサービス」とする見方はなるほどと思った。というかまさしく自分がそういう理由でAmazonやiTunesを利用しているわけだし。
この視点でもって、たとえば「ミリオンセラー」なんかも同じ理屈で分析することもできるのかも。
レコード会社がアーティストを発掘し、戦略を立て、タイアップやメディア戦略などによって大々的に広める。それは「これを買えば友達と盛り上がれますよ」という音楽を、大々的な広報と合わせて「作り上げ」「提案する」ことで、ユーザの取捨選択の手間を最小化し、コミュニケーションを活性化させる、そういう「サービス」だ、という見方もできる。
#当時レコード会社や各種メディアがなかったとしたら、一体どうやって音楽を探して友達や同僚と盛り上がることができただろう?
もしかして、音楽産業というのは、音楽を媒介にしてそういうみんなでわいわい楽しめる場・状況を作り出すサービス、だったのではないか。
で、そういった「サービス」を機能させる上では、舞台装置としてテレビなどを中心とした「みんながみているメディア」が重要な役割を果たしていた。情報量を絞って、関心を集中させることで「サービス」の質をより一層高める事ができていた。
ところがインターネットの登場によって、リスナーの接触できる情報が増えると、関心を限られた場所にとどめることが難しくなる。すると「みんながみているメディア」という舞台装置を維持できなくなり、「サービス」の質が悪化し、サービスの価値も下がる。
……っていう考え方は、わりとしっくりくる気がする。
じゃあどうするか、といったら結局サービスの質をどうやって高めるかを考えるしかない。状況が変わった以上、これまで音楽産業が産み出していた価値が一体何だったのかをもう一度考え直して、そこからサービスを再設計する必要があると思うし、音楽を媒介として「最小限の手間で最大限に面白い状況を提供する」ために何ができるかを考えてみる必要がある。多分、参考にできるものなんていくらでもある。っていうか全てのサービス産業に何かしら参考になるところがあるはず。
-
-
-
- -
-
-
…こういう考えかたしてると、確かに「コンテンツ自身」にどこまで価値があるか、というのはよく分からなくなってくる。
でも自分はコンテンツ自体の価値がゼロ、ということはなく、やはりコンテンツ自身のもつ価値の多寡はあると思ってる。
ただしその「価値」は、「どれだけウケるか」「どれだけ話題にしやすい要素を持っているか」とかいったあたりを基準に定まるものなんだろうと思う。なので、時代や流行によって価値は激しく変動するし、いわゆる「質」とは必ずしも相関しない。というか、コアなリスナーが求める「歌がうまい」とか「演奏の質が高い」とかいったあれこれの「質」も、結局はウケるポイントの一つ、でしかなくて、それは「価値」を構成する要素のひとつだけど、すべてではないのだろう、と思ったりした。
そこに「文化」はあるのかい?
VOCALOID界隈が賑わってて色んな議論とかもあって面白いところなのですが、id:kanoseさんのこの記事
音楽に出会う場がオリコンのランキングからニコニコ動画のランキングに変わっただけじゃないの?
でmF247とかmuzieとかインディーズの話が出てたのを見てなんとなく思ったこと。
なんというか、「文化」があると言えるかどうか、みたいな違いなのかなと思うのですが。
VOCALOID界隈は「文化」だし、ニコニコ動画界隈も「文化」って呼べる気がする。違う言い方をすると、VOCALOID界隈やニコニコ動画周辺を一つのコミュニティとして見た時に、その場にいる人の価値観とか嗜好とかにわかりやすい共通点が見える、というか。
muzieにもmF247にも「コンセプト」はあったけど、それをまるっとまとめられる「価値観」(なにを面白がってる人々か、みたいな)がよくわからない部分があって、「特定の嗜好の人の集まり」としての「文化」にはつながっていかなかった気がする。
人って単に「最小限の手間で最大限に面白いもの/状況が手に入るところ」に行きたがるものなのかなー、っていうことを最近よく思っていて(やっぱりランキングをベースにコンテンツを見る人が多いこの状況とかも含めて)、その前提で自分の居心地のいい場所を探すとすると、「文化」っていう指標はわかりやすくていいと思うのです。
「初音ミク」だったら「初音ミクの声とキャラクター」がアリなのかナシなのか、「ヴィジュアル系」だったらあのファッションとか世界観とか音がアリなのかナシなのか。「渋谷系」だったら(以下略)
そういう「何を面白がってる人々なのか/何を面白がる場所か」がコミュニティの外から見ててもわかりやすいっていうのは大事なんだろうな、と。
たとえばその場に行って、そこで気になったものとかランキング上位にあるようなものをいくつか見るだけで、そのコミュニティの価値観が判断できれば、新規参入者にとっても参加したいか判断しやすいし、また、合う人が入って来ればまた場としての「濃さ」も増すし、コミュニティ内の人々の満足度も上がる。
もちろんそういう「○○系」というのは後付でつけられるものですし、人が集まるから文化ができる、というものでもあるのでニワトリが先か卵が先か、みたいな話でもあるのですが。とりあえず、何かのコンテンツ系サイトとかいわゆるCGM的なものとか作るとしたら、文化を創るつもりでやるか、文化がうまれやすいシカケを含めるとか、何かそういう発想でのシカケ作りが大事かもしれないなー、と。いやわからんけど。
Pythonはじめてみた
ふとデータ収集用のプログラムを書きたくなりまして、せっかくだから使ったことない言語で書いてみようとPython使いはじめてみました。仕事の合間をぬいつつ1週間くらいいじってみて、実際データ収集のプログラムも書いてみたのですが、これはいいかも。しばらく使ってみようと思います。
初心者的によかったところ:
- 普通にWindowsにインストーラでインストールした時に、IDLEというシェル+エディタ環境がついてきて、すぐコード書き始めて色々試せた。導入が楽。
- とりあえずクラスとかその辺の細かいことあまりちゃんと把握してなくても動くもの書けるし、初期の学習コストが低い気がする。
- 言語として色々気が利いてる感じがする。書いてて「え〜面倒」とか思うことがすくない。
- GUIとかも作る気になればある程度作れるみたいだし、Webに限らず色々応用範囲も広そうで非常によさげ。
よくなかったところ:
機械の歌声
そいえばsupercellだいぶ売れてるみたいですね。その辺についてはまたいずれ何か書いてみようと思うのですが。それはそれとして今日ふとtwitter経由で見かけたこれ
http://anond.hatelabo.jp/20090308152436
いやー面白い
俺ははっきり言うが、もっと人間が本気で歌ってるCDを買うべきなんだよ。じゃないとおかしい。プロの歌手が毎日どれだけ苦労してるか知ってるか? ボイトレ、筋トレ、喉や体調の管理、食事管理、書けばきりがない。大好きな酒、タバコも我慢して頑張ってる人もたくさんいるし、サラリーマンみたく安定した職じゃないから毎日不安と戦ってる。そういう方が心を込めて歌ってるCDを買わずに、機械の声を買う。ほんと死にたくなるね。どうしてあの機械の声を買うかね。わからない。世の中不思議だらけだ。
俺ははっきり言うが、もっとVOCALOIDを本気で歌わせてるCD買うべきなんだよ。じゃないとおかしい。ボカロP(制作者)が毎日どれだけ苦労してるか知ってるか? 楽器の練習、地道な打ち込み、ミキシングやマスタリングの勉強…書けばきりがない。大好きな酒、タバコ買うのを我慢して高い音楽ソフトや機材買って頑張ってる人もたくさんいるし、手間をかけて曲をうpしても必ず評価されるわけじゃないし時にはボロクソに言われることもあって、うpする度に不安と戦ってる。そういう制作者が心をこめて制作した音楽のCDを買わずに、普通のCDを買う。ほんと死にたくなるね。どうしてボカロ曲を聴かないかね。わからない。世の中不思議だらけだ。
…というのは冗談ですけれども。
この文脈だと、打ち込みでドラムトラックとかピアノトラック作ったら「ドラマーがどれだけ…」とか「ピアニストがどれだけ…」みたいな話になるわけですし。
VOCALOIDは機械(というかソフトウェアによる合成ですが)かもしれないけど、それを使って音楽を作ってるのは紛れもない人間ですし。
好き嫌いはあるものだし仕方ないと思いますが、何事もやはり食わず嫌いはもったいないと思いますほんと。